「八王子芸術祭」に出展する作品を浅川小学校の児童が制作
夏休みも終わりに近づいた8月末、八王子市立浅川小学校の一室で「八王子芸術祭」のプログラムとしてchart project®がワークショップを開催した。
「八王子芸術祭」とは、市内を5つのフィールドに分け、2年ごとに地域をめぐる芸術祭のこと。それぞれのフィールドの特色を活かしたテーマのもと、ワークショップや展覧会などさまざまなイベントを行っている。2023年度秋には、市の西部に位置する高尾・恩方地域で「自然に潜む美しさを探る旅」をテーマにした芸術祭を開催。その芸術祭の展示に向けて作品をつくるのが、この浅川小学校のワークショップだ。
「チラシを見て、面白そうだと思ったから」と参加したお子さん、お友達と誘い合って参加したお子さんなど、ワークショップには1〜6年生の約10名の児童が参加。会場には作品づくりの様子を見にきた校長先生の姿もあった。
「『頭で考えて分からなくても、手を動かし、やってみたら分かる』ということがあります。手を動かしてチャレンジするのはとても素晴らしいこと。今日はみんなで楽しみましょう」
校長先生のお話を聞いた後は、今日の作品のテーマについて話を聞く。
画像今回のテーマは、「八王子市の緑被率データ」のグラフと地図。市内を6つの地域に分け、緑や自然の割合を表している。
「家の周りにたくさん木があるので、私の住んでいる地域は自然の割合が多いと思う」
「私が住んでいる周りにもたくさん緑があるけれど、山とか川とか自然がたくさんある恩方地域も大好き!」
浅川小学校が位置する高尾地域と、隣の恩方地域の緑や自然の割合は、市内でもトップクラス。地図とグラフを見ながら、各自が身の回りの豊かな自然環境を改めて意識した。
グラフの意図が分かったところで、chart project®についてのお話と、作品づくりの詳しい説明を聞く。
先ほどのグラフをもとに、6種類の高さにカットされた木材が用意されている。各自で飾り付けを行い、最後はみんなの作品を八王子の地図に置いて、「みどりいっぱいの八王子の地図」をつくり上げるのが今回の作品づくりの内容だ。
一人ひとりのやり方で、作品づくりに没頭する
制作開始の合図とともに、約40分間の作品づくりがスタート。まずは、木材を選び、飾
付けの素材を選んでいく。
素材を選ぶ子どもたち
考えながら、黙々と一本をじっくり仕上げる姿。迷うことなく手早く飾り付けを進めて、「もうひとつ作ってもいいの?」と新たな作品に取りかかる姿。さまざまなつくり方があったが、それぞれが自分の直感を頼りに作品を形にしていく姿がとても印象的だ。
作品づくりを進めるうちに、用意された素材をつかって、鳥の巣、芝生、つらら、植物のつるなど、自分の身の回りから発想した自然を自由に表現していく様子もあちこちでみられた。
「緑いっぱいの八王子の地図」が完成!
40分間の間に20以上もの作品が完成し、制作終了の合図とともに、各自が作った作品を八王子の地図の上に配置していく。
完成した「緑いっぱいの八王子の地図」は、2023年秋以降に八王子芸術祭の作品として展示される予定だ。
「えー!どこで展示されるの?」
「いつから見られるの?」
と、子どもたちも楽しみな様子。
「いっぱいつくることができて、楽しかった!」と感想を述べてくれた子、自分の作品に愛着が湧いたと話してくれた子もいた。
最後は作品とともに記念撮影をして終了。
活き活きと手を動かしながら、純粋に作品づくりを楽しむ子どもたちの姿が印象にのこったワークショップとなった。
◼️王子芸術祭 夏休み企画 at八王子市立浅川小学校「みんなでつくろう!みどりいっぱいの八王子の地図」概要
2023年9~10月に高尾・恩方地域で開催される八王子芸術祭へ向けた作品をつくるためのワークショップ。八王子市立浅川小学校の児童約10名が、八王子市の緑被率のグラフと地図をもとに、木材を使用した作品制作を行った。作品は2023年10月に「chart project® in Hachioji わたしの緑展」にて展示された。
グラフ提供:八王子市
日時 | 2023年8月28日(月)10:30~12:00 |
主催 |
公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団 |
会場 |
八王子市立浅川小学校 |
Partner:公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団
撮影:堀篭 宏幸 編集:つじはら まゆき